【睡眠の質】クッションを枕代わりにしていた麻酔科医が、5万円の枕を買った話。ロフテー「9セルピロー エラスティックパイプ×エアファイバー®」

健康アイテム

白状します。私は家にあったクッションを枕にしていました

先に正直なところをお話しします。

つい最近まで、私は家にあったクッションを枕の代わりに使っていました

枕を買うのが面倒だった、というだけの理由です。手術室では長時間立ちっぱなしで、当直もある。日々の疲れは蓄積していく一方なのに、その回復のための寝具にはまったく投資していませんでした。

デスクチェアやキーボードには「思考の出力装置だから」などと理屈をつけて投資してきたのに、1日6〜8時間、年間2,000時間以上も頭を預ける道具だけが手つかず。今にして思えば、優先順位がおかしかったと言わざるを得ません。

転機は、家族が使っていた枕を知ったことでした。ロフテーの「9セルピロー」。話を聞いて興味を持ち、実際に店舗へ足を運んでみることにしました。

そして購入したのが、その最上位モデル「9セルピロー エラスティックパイプ×エアファイバー®」です。価格は49,500円(税込)。枕としては、かなり思い切った金額です。

ロフテーとは:エアウィーヴグループの枕専門ブランド

ロフテー(LOFTY)は、枕を専門に研究・開発しているブランドです。現在はエアウィーヴグループに属しており、百貨店を中心に全国50か所以上に「ロフテー枕工房」を展開しています。累計販売実績は350万個以上とされています。

公式サイトには、寝具は「感覚で」ではなく「エビデンスで」選ぶことを推奨する、という趣旨の記載があります。データに基づく選択を重んじる姿勢は、個人的に好感の持てるポイントでした。

今回の9セルピローは、そのロフテーの知見に、エアウィーヴ独自の技術「エアファイバー®」を組み合わせたフラッグシップモデルにあたります。

構造の話:何が「9セル」なのか

① 9つに分割されたセル構造

この枕の最大の特徴は、アウターカバーの中が9つのセル(区画)に分かれていることです。

一般的な枕は中材が袋の中に一体で入っているため、使っているうちに中身が片側に寄ってしまいます。朝起きると中央がへこんでいる、という経験は誰にでもあるはずです。クッションを代用していた私の場合、この「偏り」は言うまでもありませんでした。

9セルピローは、独立した9つのセルをひとつひとつ手作業で連結する構造をとっています。これにより動いても中身が偏らず、朝まで同じ高さを保ちやすくなっています。

さらに形状にも工夫があり、中央のセルを中心に放射線状に高くなる設計です。頭の丸みを自然に包み込み、首筋を支えます。

② エアファイバー®の5分割シートコア

セル構造の下に敷かれているのが、エアウィーヴの「エアファイバー®」です。

エアファイバー®とは、ポリエチレン製の極細繊維を、空気を編むように絡み合わせて作られた素材です。復元性が高く、寝返りをうつときに頭や首の動きを下から押し返すように支えてくれます。

この枕では、エアファイバー®のシートが5つに分割されており、1枚ずつ抜き差しできる構造になっています。既製品でありながら細かな高さ調整が可能ということです。

③ 75×42cmのワイドサイズ

サイズは75cm×42cm。一般的な枕(43×63cmが標準的)と比べると、かなり大きめです。

寝返りをうっても頭が枕から落ちない。クッション時代は夜中に頭が落ちて目が覚めることもあったので、この安心感は想像以上に効いてきます。

エラスティックパイプとクッションファイバー、どちらを選ぶか

9セルピローには中材が2種類あり、同じ49,500円で選べます。

エラスティックパイプクッションファイバー
感触もっちりとした弾力。硬すぎず柔らかすぎずやわらかめ。クッション性重視
向いている人しっかり支えてほしい人頭へのあたりを柔らかくしたい人
通気性高い

公式サイトによれば、全国のロフテー枕工房で実際に試した人が選ぶ人気No.1の素材がエラスティックパイプとのことです。

従来のパイプ枕にありがちだった「硬さ」と「ガサガサという音鳴り」が解消されており、パイプは好きだけれどごつごつする感触が苦手、という人に向いています。通気性が高いため、湿気やダニが気になる方にも適しています。

公式のFAQでは、どちらが優れているというものではなく好みで選んでよい、今使っている枕の素材に近いものを選ぶのもひとつの目安、と説明されています。私のように「そもそも枕を使っていなかった」人間には後者の基準は使えないので、店舗で両方に頭を乗せて決めるのが確実です。

日本橋三越で「首の高さ」を測ってもらいました

今回いちばんお伝えしたいのは、店舗で買ってよかったという一点に尽きます。

購入したのは日本橋三越にあるロフテー枕工房です。ここには「ピローフィッター」と呼ばれる枕専門のスタッフがいて、一人ひとりに合う高さを診断してくれます。

実際に測ってもらったのは、首の高さでした。仰向けに寝たときに、敷き寝具の面から頸椎のカーブまでどれだけの隙間があるか。ここに過不足なく収まる高さが、その人にとっての適正値になります。

自己申告の体型や感覚ではなく、実測値で決める。この工程を経たことで、「なんとなくこれくらいだろう」という曖昧さが消えました。

公式の目安は次のとおりです。

  • 1号:小柄・華奢な方。タオル枕や枕なしで寝ていた方に
  • 2号:女性の標準的な高さ。華奢な男性にも
  • 3号:男性の標準的な高さ。肩幅のある女性にも
  • 4号:肩幅がしっかりした方、体の大きな方に

公式サイトには性別・身長・体重から高さを診断するチェックツールもありますが、これはあくまで目安です。実測に勝るものはありません。

オンラインで買う場合の注意点:低くはできても、高くはできません

店舗が近くにない方のために、重要な注意点を書いておきます。

エアファイバー®のシートを抜くことで高さを下げる調整はできますが、逆に高くする調整はできません。調整用の詰め物は付属しません。

公式サイトのレビューにも、診断ツールの結果どおりに購入したところ低すぎて首を痛め、交換することになったという投稿があります。その方は「1〜2号高めを買って、自分で詰め物を抜いて調整する方が確実」と書かれていました。

迷ったら、低い方ではなく高い方を選ぶ。これが、5万円の買い物で失敗しないための実務的な指針です。

なお、公式オンラインショップには30日間の安心保証があります。試してから判断したい方は、公式ショップからの購入が安全です。

使ってみた結果:初日から首の痛みが減りました

結論から書きます。使い始めたその日から、起床時の首の痛みが軽くなりました。

慣れる期間のようなものは、私の場合ほとんど必要ありませんでした。初日に頭を乗せた瞬間、首の後ろに「支えられている」という感触があり、翌朝の起き抜けが明らかに違いました。

ただし、ここは正直に書かなければなりません。

私の比較対象はクッションです。適正な高さで設計された枕を使えば、改善するのは当たり前とも言えます。すでに自分に合った枕を使っている方が同じ変化を得られるかというと、それは別の話です。

その意味で、この記事は「5万円の枕がいかにすごいか」という話ではなく、「枕を使っていない人/適当に選んでいる人が、実測に基づいて枕を選ぶと何が起きるか」という話として読んでいただくのが正確だと思います。

もし今、クッションやタオルを枕代わりにしている方がいたら、5万円の枕である必要はありません。まずは測ってもらってから買うというプロセスを踏むだけでも、得られるものは大きいはずです。

メンテナンス:洗濯機で洗えます

寝具を選ぶうえで、清潔さを保てるかどうかは重要な判断基準です。

9セルピローは洗濯機で丸洗いできます。公式の案内では以下のとおりです。

  • 洗濯ネットに入れ、洗剤は少なめに、弱水流で洗う
  • 柔軟剤を少量入れるとパイプの滑りがよくなる
  • 頻繁に洗いすぎると劣化を早めるため注意
  • ふとん乾燥機の使用は不可
  • 普段の手入れは、起床後に枕を立てかけて裏側の湿気を逃がす

日常のケアが「立てかけるだけ」で済むのは、多忙な生活の中では現実的で助かります。

価格と、買い方の選択肢

公式価格

  • 本体:49,500円(税込)、1号〜5号すべて同価格
  • 専用枕カバー「ニットピローケース」:6,050円(税込)、ピンク/グレーの2色

枕カバーは別売りです。9セルの構造を活かすよう設計された専用品で、綿100%の肌ざわりとされています。本体と合わせると55,550円になる点は、予算を立てる際にご注意ください。

なお、ロフテーの枕はすべて送料無料、平日朝9時までの注文で最短当日発送とのことです。

ふるさと納税という選択肢もあります

私は店舗で通常購入しましたが、この9セルピローは兵庫県西脇市のふるさと納税の返礼品としても提供されています。専用カバー付きのセットで、色・号数を選べる形です。

ただし、返礼品では首の高さを測ってもらえません。高さ選びの精度が結果を大きく左右する製品なので、個人的には次の順序をおすすめします。

  1. まず店舗で測定してもらい、自分の号数を確定させる
  2. そのうえで、ふるさと納税で同じ号数を申し込む

寄附金控除の枠に余裕がある方であれば、これが最も合理的なルートだと思います。

こんな人におすすめ/おすすめしない人

おすすめできる人

  • 枕を使っていない、あるいは適当なもので済ませている方
  • 朝起きたときの首や肩の状態が気になっている方
  • 寝返りが多い、寝相が悪い自覚がある方
  • 枕の中身が偏ってへこむことにストレスを感じている方
  • 寝具を清潔に保ちたい方(丸洗いできます)
  • 店舗に行ける方(これが最大の条件です)

おすすめしにくい人

  • 自分に合う高さが分からず、店舗にも行けない方
  • 柔らかく沈み込む枕が好みの方(エラスティックパイプは「支える」タイプです)
  • すでに自分に合った枕を使っている方(変化を感じにくい可能性があります)
  • 予算が明確に決まっている方(カバー込みで55,550円になります)
  • ふとん乾燥機で寝具を管理している方(使用できません)

まとめ

枕に5万円という金額は、確かに安くありません。

ただ、1日7時間×365日として年間2,555時間。5年使うとすれば12,775時間です。時間あたりのコストで考えれば、1時間あたり4円を下回ります。クッションで我慢していた数年間を思うと、もっと早く買うべきだったというのが率直な感想です。

そして、この記事で最も伝えたいのは製品そのものより「測ってもらう」という工程の価値です。枕は感覚で選びがちな道具ですが、実測値という根拠を持って選んだときの納得感は、それまでとまったく違いました。

購入を検討される方は、ぜひ一度ロフテー枕工房のある店舗へ。買わずに測ってもらうだけでも、自分に必要な高さが分かります。

次は敷き寝具の見直しでしょうか。この調子だと、財布にはもう少し働いてもらう必要がありそうです。

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※本記事は個人の使用感に基づく感想であり、特定の効果を保証するものではありません。睡眠に関する症状でお困りの場合は、医療機関にご相談ください。

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